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Mia and Chihiro
Pickup Photo!
2006/11/21 :: Tube Mic Preamp Project #4
ブログ移行や色々ありまして途中頓挫していましたTube Mic Preamp Projectの第4弾,電源編です。過去のレポートは以下の通り。
#1 序章#2 特性編#3 パーツ編!!$more!!
#3の「パーツ編」で触れた通りEddie氏の『The Altec 1566A : A Vacuum Tube Miropho Preamp / Direct Box Project』の電源回路はオリジナルに忠実にするためだろうか倍電圧整流回路を採用している。しかし,電源トランスの入手しやすさやなどを考えると二次側230V20mAぐらいのトランスを使い両波整流回路にしたほうがいいと考え,まぁ手持ちにそのトランスがあったのも大きいのだが,電源回路はEddie氏のものとは違っています。その回路は下の通り。


トランスはケースや予算に合わせて適切なものを,ということで。ヒーター用,12V用はステレオで製作する場合,12AX7A1本に付き150mA必要となるので合計600mAの電流が取り出せるものが必要。1/2Wの抵抗,2.2kΩと82kΩはプレート電圧B1,B2が既定の値に近くなるよう変更する必要があります。この手の抵抗の求め方はI=V/Rの公式で算出できるのだけれど,面倒臭い場合CircuitMaker等の電気回路シミュレーションソフトで探ると手軽かもしれない。そのCircuitMakerってソフト,以前はStudent Versionが無料で入手できたのだが今は何処かに買収されて無料版の入手が不可能になっているようなのだ。ただ,無料版を再配布してしまっているところも未だにあるので探してみましょう(^_^;たとえばこことか。CircuitMakerは一般的な真空管にも対応しているのでわたしみたく真空管に不案内なものにとても重宝するソフト。

以上が真空管オンリーで製作する場合。出力を電子バランス回路にする場合は別途電源回路が必要となってきます。回路は下の通り。


トランスは正負両電源用のもので使用オペアンプにもよるけれども200mA以上とれるものを。電圧は普通に±15Vでもいいのだがヘッドマージン+22dBmぐらいの機器にフルに突っ込むのであれば±18Vぐらいにしておいた方がいいでしょう。Pro Toolsとか-18dBでキャリブレーションされている場合が多く(0dB = +4dBm),これにフルビットになる信号を送り込むためには最低でも出力レベルが+22dBm以上でないといけない。プロ用と謳いながら最大出力+20dBmというものもあるけどこういう機材はPro ToolsのIOを歪ませる前に自分自身が歪んでしまう。まぁフル至上主義を捨てるかPTを-16dBぐらいでキャリブレーションすればいい話なのだがヘッドマージン+22dBm機器群の中で使うのにはそれ以上の最大出力レベルを確保しておいた方がストレスが無くていいでしょう。

!!$photo1!!
電源レギュレーターは,一般的な7815や負電源用7915ではなく可変型3端子レギュレータLM317,LM337を使用しています。これはひとつには78シリーズと79シリーズのバラツキで±の差が大きくなるのを回避するためと,実験用に色々電圧を変えたかったこともありLM317を使っています。写真では放熱版を使っていないのですが,ICが結構熱くなるのでちゃんとする場合(?)はケースや放熱板を使い放熱させる必要があるかも知れない。

といったところで,次回は電子バランス出力回路です。一応数十万円級の某プロ機材の回路をリスペクト(?)しているので色々使い回しが可能かと思います。

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2008/11/22
Tube Mic-Preamp 製作記:音質比較ここ一年以上たらたら作っていた,といっても今年に入ってからはペースがかなり落ちましたが,自作真空管マイクプリ,ようやく本物,というか回路をお手本にした,主回路はほぼ一緒のDual Mono Mic PreAmplifierと音を比較できる機会がようやく巡ってきたあせあせ といってもじっくりMicを使って比較している状況でもなかったので(いろいろ事情があるもので)Pro Tools HDからLineで音を出しそれを各々のMic Inputに入力しそのリターンを再度Pro Toolsに入力しRecしそれを比較,といった手順。

回路は一緒であるけれども使用しているパーツで共通しているのは真空管と最終出力段に使われているカップリングコンデンサ,Multicapぐらいなので音は結構違ってくるのではと思ったのだが意外にも同じ,少なくとも同じ方向性の音になっていたのには我ながらビックリ。同じ型番の割と変更された項目のあるRevision違いぐらいの差違,程度には収まった!?ただ,作る際に意識した部分でもあるのだが(入出力トランスにはLundahlを使用し内部配線には純銀線を使用など),中高域の出方は我が自作のほうが滑らかで明るめ。まぁオリジナルの方はそのちょっと変わった感じ,中高域の癖がウリの一つでもあるからしょうがない。自作プリのテーマは一応「癖のない,よりオールラウンダーなマンレー」を目指していたから目標は達成できたかもしれない。ただ可能な限り純銀線を使ったのはちょっとやり過ぎだったかも。あと,僅かながら低音の伸びも我が自作のほうがいいかもしれない。

と,気合いを入れて作ったマイクプリなのだが残念ながら最近出番が少ない。最近ある意味結構強烈なものを買ってしまったのでその座を追われてしまった感じ。でも,リズム取りなんかでは青いパネルのアレなんかよりは優先的に使ってますあせあせ

ところでスタジオのアシさんとか「エッチエー」と言うのだろう。意味的には理解できるけど,単体のマイク用電圧増幅器はMic PreAmplifier,マイクプリと言うべきなのでは,と思ってしまう。厳密に言うとHAとはコンソール或いはチャンネルストリップ(これにしてもコンソールの1ch分を抜き出したような機器という意味でこの名称なんだけど)の入力増幅段を指すのでは,と。「Head Amp」でググると英語圏ではギター用のそれが圧倒的にヒットするんだけど,ねぇ。で,HAと呼ばれるものを「MicPre」としてググると期待通りの検索結果になる。

全然,話は変わりますが,これを書きながら何となく見ていた2時間ドラマにかつてドラマ『GTO』に相沢みやび役で出演していた中村愛美が出演していてビックリ,というか女優をやり続けていることを知りホッとした。なんかいろいろあって活動停止,事務所を辞めたりとあったようなのですが,諸々乗り越えられたってことでしょうか。

posted at 2008/11/22 23:43:19
lastupdate at 2008/11/23 1:14:23
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2008/11/03
先週末はきわめて濃厚過ぎたせいか今週はどうしようもないほど弛緩してしまって何となく居心地が悪い,精神の座り心地が悪い,焦点が合わなくてちょっといらつくような日々。そんな中,驚いたというか感動したのが仕事でご一緒する機会が多い若林女史の御結婚,というか挙式!?おめでとう!ステージ衣装でなくプライベートながち(?)ウェディングドレス姿をブログで拝見するのは感動的。

そんなベッテルにオーバーテイクされワールドチャンピオンをまたも逃したかと思われたハミルトンが最終ラップ最終コーナーでギャンブルに失敗したトヨタ・グロックを抜いて土壇場でワールドチャンピオンになったことに目を離せないでいるなか,ここしばらく手を加えていなかった自作真空管マイクプリのパーツをちょっと交換してみた。

ちょっと前からBassとか低音楽器を通すとたまにノイズが乗ってしまって「真空管がへたったせい?」と思い,出力段に使用しているどちらかというと入手困難な「6414」という型番の真空管が丁度eBayに出てたのでこれをGETして交換してみた。入手したのは厳密には「General Electric 6414W」という型番(末尾のWは軍事用セレクト品ということだろうか?)でNOS(New Old Stock)5本セットで送料込み4,000円ぐらいだった。安いあせあせ

GE 6414W

それほど音に違いは出ないのではと予想していたのだが聞き分けられる程度の違いが出た。「W」がついている以上。もしかしたら真空管の状態が違っているからかもしれないが。交換前のは中古というか,ワゴンセールで売っていたものだしね。

交換後は輪郭がくっきりした感じ,高音域への伸びが少々改善された。ややもすると細くなった印象も受けなくもないがそれは中高域が出てきたので相対的にそう感じてしまうのかもしれない。逆に以前のはちょっと窮屈そうな奥まった印象の音。全体的には交換後のほうがスムーズで好印象。ちなみに某PreAmpも出力段に6414を使っているのだがこれを6414Wに置換するとどうなるのか興味がある,というかそのPreAmpはどの程度の6414を使っているのか興味があるのだが‥‥そう簡単に分解させてくれないから未だ当分謎のままうっしっし

posted at 2008/11/03 5:49:37
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2008/02/17
今月アタマぐらいに寝る間を惜しんで,と云うか寝る暇もなく仕上げたMix,自分は行けなかったのだが既にマスタリングされ,Mastering Engineerは何とJVCの小鐵氏でMix具合を絶賛,殆どの曲がNon EQだったとか(SpitFunk Official Blog)。ちょいと鼻高々うっしっし 実は数年前氏にマスタリングをして貰った帰り際,EQのポイントを,華やかで腰もしっかりとしていていながらタイトになるポイントを参考までに教えて頂き,以来それを念頭に置いてMixするようになったので,間接的にしろ合格の印を押して貰ったようでその話を聞いた時はうれしくなりました。

で,そのAlbumのRecording,諸事情があり結構自分の機材を多用していて,我が自作Dual Mono Mic PreAmplifierも大活躍。Percussion(Timpaniに相性がいい??)とかTrumpet,Saxとか,何曲かのVocal,Backgound Vocalに使っています。なかなか真空管らしい明るい感じがありつつナチュラルな感じでヘタなマイクプリより,うん十万の太いのが売りでハイがしょぼいのとかより気に入ってますあかんべー

そんな自作Mic-Preのレベル調整のボリューム,詳しく言うとInputと増幅段の間に位置してどちらかというとアッテネータと言えるものにこれまでは東京コスモスのRB24YN20の100KΩAカーブを使っていたのですが,運悪く両チャンネルの特性があまり揃っていず,これをRecordingの合間に先月末に届いたCLAROSTATのPotentiometerに交換してみました。

置換前にテスターで計測した限りでは計算上最大で1dbぐらいの差が出ると見ていたのですが,実際置換してみてマイクプリにサイン波を入力してボリュームの各ポジションにおける誤差を観察してみたらだいたい±0.5dBぐらいの誤差。なかなか優秀,というかロータリ・スイッチを使わないでこれだけ揃えば上出来すぎでしょう。ステレオものでも目分量で不安無く使えるレベルだと思います。音の方はと云うと,交換するだけで手一杯だったのではっきりとは言えませんが少なくとも劣化はしていない。向上したかというと「うーん,どうだろう?」ってところOK!

Tube Mic-Preamp 製作記:Volume交換今回使用したPotentiometerの型番は「JA1N056S104AA」でアタマの「JA」がシングルでJシリーズ,「1N056S」部分はBushing Typeとその長さ,シャフトの長さを表していて「104」が抵抗値,その次の「A」がLog Taper(日本風で言えばAカーブ)で誤差±10%2W,末尾の「A」は取り付けナットのサイズを示しています。某米国製コンプレッサーのVolumeにも使われている信頼性の高い(と思われる)もの。ただ米国規格のシャフトの太さなのでつまみは国内の6oのものだとはまらないのでインチ規格のものを使わないといけない。

posted at 2008/02/17 18:19:16
lastupdate at 2008/03/05 17:52:03
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2008/01/26
CLAROSTATというメーカー(Made in MEXICOって書いてある)のポテンショメータ,可変抵抗器,ボリュームを大量に,といっても10個ほどだけど,海外から取り寄せた。

詳細はまた後ほど書くつもりなのだが,音響機材の某Compressor,2台所有しているのだがそれの特性を揃えるため,InputとOutputのボリュームを特性のそろったものに換えれば特性がよりましなぐらい揃うかなと考え,そのCompressorに使われているのがCLAROSTAT製のもの(たぶんMILスペック)だったのだ。

最初eBayで安く出ていたので,4個セット格安$12ぐらい,送料もそれぐらいで合計$25ぐらいで入手したのだが,届いたブツの特性カーブが想定していたものと違っていて使えなかった,という中失態を犯してしまった青ざめ 出品のページにはAudio Taper,日本風に云えばAカーブ,と書いていたのだが届いた実物はReverse Audio Taper,つまりCカーブで音量調節のボリュームには使えない(強引に使おうと思えば使えるけど実用的じゃない)。返品するのも面倒臭そうだし,型番から自分でしっかりリサーチしなかったのも悪かったかもと,値段も値段だし諦めた。

CLAROSTAT Potentiometerそして,今度はちゃんとしたものを,eBayでは見つけられなかったので米国のオンラインショップ,Newarkと云うところ,CLAROSTATのボリュームを扱っているところはあんまり無いようでやっと見つけた,で見つけ注文。そのショップ,結構CLAROSTATの品揃えが充実している。今度は格安と云うわけにはいかず1個当たり約$25。10KΩ Audio Taperを4個と,あとついでに自作Mic PreAmpの改造用に100KΩ Audio Taperを2個注文。現状東京コスモス電機製の1個620円のものを取り付けているのだがあまり特性が揃っていなくて前々から使用パーツを見直そうと思っていた。

そのNewark,発送方法は各種選択できるのだがどの方法で幾らかかるとか今ひとつ分かりづらく,取りあえず「UPS Intl. Next Day Air」を選択して注文。21日注文を入れて今日26日到着(TrackerのReportでは丸一日税関で足止めを食らったみたい),確かに滅茶苦茶速かったんだけどUPSの伝票を見てがっくり。送料$70.62だって。遅くていいからEMS,米国で云えばUSPSにしとけば良かった,大反省涙ぽろりネコ

CLAROSTAT Potentiometer取りあえず100KΩの方の特性をテスターで計測して(各ポジションの抵抗値を読むという原始的な方法)Excelで計算してみたら最大で1dBぐらいのずれがある程度だったので,まぁなんとか,マスタリング・ユースでもないしと云うことで取り替えることに決定。というか1個あたり送料込みで$37ぐらいかかっているのだから,110円換算で4000円ぐらいか,使い倒さないわけにはいかない。それにしてもここ数ヶ月,コンデンサ買い集めたりポテンショメータ買い集めたりそろそろお店を出そうか,ぐらいの勢いだあせあせ

posted at 2008/01/26 18:03:10
lastupdate at 2008/03/05 18:29:09
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2008/01/22
昨年末真空管を交換して,出力トランスも載せ替えて一応の完成をみた自作真空管マイクプリアンプ,名付けてMacoteau Dual Mono Mic PreAmplifier。ちょっと気になっていた,と云うかいずれは実験してみないといけないなぁと思っていたファンタム電源用回路の電解コンデンサを所謂オーディオ用高級品に交換してみた。

以前書いた通りファンタム電源(コンデンサマイク駆動用の電源,一般的には48V)用回路はGyraf Audio DIY G9 Tube Microphone preamplifierの回路,三倍電圧整流後TIP121というNPNパワーダーリントントランジスタを使った回路を使っているのだが,そこに使われている整流用の電解コンデンサを取りあえず正常動作優先と云うことででNichiconの標準グレードのもの(濃い茶色)を使っていた。しかし,ディカップリングコンデンサを換えると音が変わるんだったらファンタム電源でもそこに使われている平滑用コンデンサを換えれば音に影響が出るのではと考え交換してみた。

Tube Mic-Preamp 製作記:ファンタム電源アップデート回路の中(PDF)で47µF/50VをここのところMy FavoriteなSILMIC II (RFS),100µ/63VところをNichicon MUSE FGに換えてみた。MUSE FGは耐圧と大きさとの兼ね合いで。本当はMUSE KZかSILMIC IIにしたかったけど,丁度いい大きさのものが無かったのでFGで妥協。

で,交換の効果は。なかなか素晴らしい。以前よりも中域が豊かになりふっくらとした感じ。堅めの音もしっとりとした感じになりなんかSILMICの特徴が思いっきり反映した結果となりました。ファンタム電源をどちらかというとおまけ的なものと認識していたのだが,ここまで音に影響を与えるとは(コンデンサマイク使用時に限るが)ちょっと目から鱗です。

posted at 2008/01/22 6:21:12
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2007/12/16
Tube Mic-Preamp 製作記:LL15179月から亀の歩みで作っていた真空管マイクプリアンプの出力トランスをルンダールのLL1524からLL1517に交換してみました。いよいよこれで完成です,おそらくきらきら

Lundahl LL1524はトライテック(MA関係のスタジオ設備工事とか関連機器の販売などをしている会社)から通販で入手したのですがLL1517はトライテックでは扱われていないので,Lundahlの国内販売代理店のアムトランスに注文(WEBの通販ページにリストアップされていないがメールで問い合わせると該当製品の在庫状況や値段を教えてもらえる)。最初,在庫がなく1ヶ月ぐらいかかるかもしれない,ルンダール自体の生産が遅れ気味なので,とか言われたのだが1週間後ぐらいには入荷してしまったチョキ 値段は1個¥8,000。ステレオ分で¥16,000。出力トランスとすればどちらかと言えば安い方だが,たかが電子部品と考えるとそれなりに手応えのあるお値段あせあせ タモリ倶楽部でコブクロも出演したハイエンドオーディオの世界を見たけどアレに比べたら1個8千円のパーツなんて超安物って感じ。

LundahlではUnbalance用でもいろいろ種類があり,Gyraf Audio G9でも使われているLL5402でよいかと思ったのだがLundhahlのリストには「Max Prim. Level@30Hz : +18dBU」とちょっと低めだったので+24dBUまで受けられるLL1517にしてみた。Static resistance of each primaryの値が高いLL1585の方が今回製作しているものにはより合っているのか,と今更思っているのだがこれは今後の課題,でしょうかあせあせ

周波数特性の比較は下の通り。赤線がLL1517で青線がLL1524。高域の0.5dB程度の減衰はAudio I/Fの特性でプリアンプ自体はフラット。

20071216.gif

グラフで見るとほぼ一緒。LL1517の方がピークが20Hz以下に移動しているでしょうか。音質は,予想ではそれほど変わらないと思っていたのですが意外と変わった。中低域がよりふくよかになった感じで,有り体の言い方をすればより太くなった感じ。周辺回路の定数との兼ね合いなのかトランス自体の個性なのか判別できないのだがまぁ結果オーライ。20Hz当たりでは1kHzと比較して15dB上がってしまっているが,これはお手本となっている某Dual Mono Mic PreAmplifierとほぼ一緒なのでスルー。ただお手本の方が傾斜がやや急なのだが。 余ったLL1524はパッシブのダイレクトボックス,というかバランスラインのアイソレーター的なものとしてケースに入れて使うつもり。これを挟むことでシルキーになるのは実験済なのでお手軽エフェクターとして使う予定。CD3300のアウトに使うのも面白そうだ。

と云うわけで完成,なのだが新たな課題もあって,また違うダンジョンに足を踏み入れてしまった感じ。出力トランスもそうなのだが電源ラインに使用している電解コンデンサ,現状JJ製を使っているのだがこれを換えるとどうなるのか,なんて思うとハァハァしてしまう!?こんなことしてたら製作費数十万円になってしまうわけですが。一応既に大台は超えてますがくす玉

posted at 2007/12/16 18:09:11
lastupdate at 2008/03/05 18:29:50
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2007/12/12
9月頃からこつこつとやっていたTube Mic-Preampの製作。その経過は,

と言う感じで,次は真空管を交換する話をする前で止まっていました。今は更にちょっと部品を交換して「もう完成だろう」と云うところにまで至っています。あとは如何にも試作品な見た目をどうにかするかどうかとか。でも,内部を何となく眺めていたらファンタム電源(コンデンサ・マイク用の電源。普通は48V)に使っている電源コンデンサをオーディオ向け高級品に換えると音に影響があるのかどうか実験してみたくなってきた,けど目がまわる

と云うわけで,真空管。製作当初はビンテージのRCA 12AX7Aを使用していたのだが,手持ちであったのを間に合わせのつもりで,やはりより本物っぽくしようと,この製作物のお手本,オリジナル?と同じ型番のもの,まずは出力段に6414というものを。買ったものはGE製の中古で東ラジの1Fにあるキョードーで,1本800円で購入。元々はコンピュータ用の双三極管で,特性は12AT7に近いらしい。

Tube Mic-Preamp 製作記:真空管交換もう一つは入力段にある真空管をSovtek 12AX7LPSに換えてみた。アムトランスで1本1000円で購入。これは楽器関係では定番的な電圧増幅双三極管12AX7のLong Plate,Spiral Filament仕様版。一般的には中低域が厚く,ハムが少ない,らしい。確かに交換して明らかに音の厚みが出て,以前書いた「乾燥肌」ッぽい感じが無くなり保湿十分な感じになった拍手 12AX7ってよくギターアンプのプリ部に使われているしているので,音が軽くて困っている場合LPSに換えると御利益あるかも,なんて気がします。

このブログをよく見て貰っている方からこのプリアンプを製品化してみては?なんて言われたんだけど,パーツ代だけでも結構なお値段だし,著作権もかなりグレーだし,他のプリとの,特にお手本との徹底比較をやってないからまだ何とも……って感じ。ただTUBETECH MP1Aしかマイクプリが無いんだったら迷わず我が自作を使う,かなキャラ挙手 だってMP1Aの音は退屈なんだものダッシュ

posted at 2007/12/12 23:21:00
lastupdate at 2008/03/05 17:50:48
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2007/10/08
Tube Mic-Preamp 製作記:コンデンサTVで「今度、シメるから」とか「殴ったろうか」と相手を名指しで言っても脅迫罪に当たらないのでしょうか?通報汁,なんて思う今日この頃,今回はコンデンサにまつわる話。

先日Multicapをようやく入手してほぼ完成に近づいたわが自作真空管マイクプリ。実はそれまでに2種類のコンデンサを試していました(使用箇所は図の回路のC7のところ)。今回はその音比較などを。偶然にもそれぞれ個性的で何ならセレクタで切り替えても面白いかもと思えるぐらい。でも,ケース内に余裕がないからそう簡単にはいかないけどあせあせ

Tube Mic-Preamp 製作記:コンデンサまず最初に使ったのはGARRETTAUDIOで購入したデンマーク製メタライズドポリブロピレンフィルムコンデンサJantzen Audio CrossCap 22µF/400VDC(写真左)。当初の予定の30µFに近く値段も安いことから使ってみることにした。1個千円。その音は「黒くて太い」見た目の通り!?製品紹介では「This capacitor do not make any unpleasant distortion on sound and do not "colour" the sound.」とか書いてあるけど,そんなことはない。「黒い」はまぁ置いておくとして,「太い」と云うとボキャブラ不足のコラムニストのようで赤面してしまうが,兎に角低音の主張が強くなる傾向にある。その出方は,BlackGate N/NXシリーズのような低音の深淵を鮮やかに再現すると云うものではなく,例えば四つ打ち系クラブミュージック,別にR&BでもHipHopでもいいけど,その気持ちよさを追求したらこうなってしまった,ような出方がする。高音域の方は相対的に引っ込み気味に聞こえる。マルチバンドコンプ(周波数帯域を何個かに分割しそれぞれ異なる設定値でコンプレッションをかけられるエフェクター)で高音域のコンプレッションをきつめにしたような印象に近いかもしれない。気持ちいいと云えばいいけど,オールラウンドにはチョッと不向きに思えた。ただ他のパーツとの兼ね合いではありかもしれない。

次に試したのがネットで評判がよかった東一電機のTone Factory Pシリーズ(メタライズドポリエステルフィルム)の22µF/250V(写真中央)。Pシリーズの250Vは生産中止となっているようで入手不可能かと思ったのだがザ・キット屋で2個セットで販売されているのを見つけて購入。セットで五千円。ちなみに,セットで売っているからと云って決してペアマッチングされているものではないようで9月19日のエントリで書いた左右特性が微妙に違っていたのはこのコンデンサが原因だった。音の方は,CrossCapからの置換としてはまさに狙い通りで,きらびやかと云うか華やかでスムーズな高音を聞かせてくれる。そのせいか低音はチョッと控えめ,タイトな感じ。増幅段間のカップリングコンデンサに同社のオイルぺーバーコンデンサ,Tcap-VQシリーズを使っているのだが,ややもするとまったりとしがちな(出力トランスとかの関係で)回路にあってはなかなか効果的なコンデンサのように思える。

で,最後はこの前買ったばかりのMulticap(何気に値段がほぼ倍々で増えて行ってる拍手)。前出Pシリーズのきらびやかさはないもののスムーズで滑らかな高音域。派手さが押さえられている分個々の音の粒立ちがわかりやすい。低音もCrossCapほどではないが滑らかにしっかり出ていて,アコギのボディの鳴りとかもよく再現されて心地いい。女性ボーカルなどはPシリーズと比べるとコラーゲン補給をしたかのように艶がよくなった。Multicapと比べるとPシリーズは2kHz〜4kHz辺りがちょっと控えめなのでそう感じてしまうのかもしれない。ただ,Pシリーズの華やかさも捨てがたく両者いいとこ取りをしたいに気になってしまう。

冒頭,「ほぼ完成」と言ったのはそれなりに理由があって,ここまで音を詰めてきて今更ながら初段増幅回路に使っていたヴィンテージのRCA 12AX7Aが気になり始めてしまったのだ。手持ちの他の12AX7では一番いい感じなのだが,チョッと乾いた感じ,女性ボーカルを少し乾燥肌っぽくしてしまう原因がいろいろ差し替えて試したところRCAのそれだとわかり「ほぼ完成」と云わざるおえない状況となってしまった。一応もう既に候補は決まっていて,12AX7Aといえどもいろいろ種類がある,というかもう既に購入差し替え済なのだが,その話はまた後ほど。

posted at 2007/10/08 4:13:48
lastupdate at 2008/03/05 17:47:11
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