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2012/09/28 :: Amcron D-150A Series II
Amcron (海外でCrownというブランド,日本国内では商標の関係でAmcron)のパワーアンプ,D-150A IIがとあるネットオークションで1円スタートという形で出品され,数日観察していたところ,終了日近くになってもさほど落札価格が上昇せず,試しに2万円上限で入札したら程なく落札,GETしてしまいました。日本国内だと,状態にもよりますが,最低でも5万円以上,eBay等では$300〜ぐらいで,結構お得感があるところで落札出来た。

!!$photo1!!SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5
この上位機種,DC-300A IIは大型コンソールを導入しているレコーディング・スタジオでよく見かけることの出来る知られた存在のパワーアンプで,自分もそのひとりなのだが,それとYamaha NS10M Studioの組み合わせに慣れ親しんだ人も多数いるかと,そしてD-150A IIはその出力を半分(4Ω接続時150W+150W)にしたモデル。今回購入したものは,内部を見てみるとメタルCANパッケージのOpAmp,National Semiconductor LF357Hが使われていたので初期〜中期型と思われる。

!!$photo2!!SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5
落札から品物の到着までの間,いろいろネットで調べてみたら,それなりに年代物であることから音声回路中の電解コンデンサはReCap(コンデンサを置換する行為)したほうがいいとか,OpAmpも交換した方がいいとか,そんな個人的に興味がある情報(あるいは性に関わる情報?)が脳内増幅してしまって,当然のことのように到着後,正常動作確認後そうそうに改造を施してしまった。

電解コンデンサは,音声回路中に使われているELNA製標準品の10µF/50Vのもの4個と,同容量の日本ケミコンのもの1個をすべてELNA Silmic II (オーディオ用小型高級品)にリプレイス。ネットでよく散見するのはニチコンのMUSE KZシリーズ辺りに交換しているのだが,過去の経験則からSilmicのほうが個人的好みに近くなる可能性が高いはず,との理由で選択。OpAmpはBurr-Brown (Texas Instruments)のOPA604に交換。本当は高級オペアンプ(?)OPA627BP(1個3,980円でペアで約8K円)も用意しそれにかえるつもりだったのだが,スピーカーアウトから盛大なノイズ,テスターで測ってみると十数ボルトのDCがでてる,が発生し手の施しようが無かったので,押さえのつもりで用意しておいたOPA604A(1個500円)を使用。627もFET入力なのに何故?

!!$photo3!!SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5
こちらのページを参考にしつつ各所テスターを使って調整。サービスマニュアルなどは米国CROWN社のこのページから入手可能。

音質の変化,ReCapによる差違は動作チェック程度の試聴で交換してしまったので比較できないのだが,OpAmp置換,OPA604にしたことで,個々の音がしっかり描写される傾向,粒立ちが向上し,やや賑やかすぎる感じが軽減された。歪みギターなどはより芯がある音になって存在感がある感じになった。あと,ついでに電源ケーブルをBelden 19364に交換しコネクタは5266BLに交換。

それ以前までに使っていたのがSANSUIのAU-α607XRという90年代中頃登場ののプリメインアンプ(仕様などはこちらのページで)で,比較してみるとサンスイの方は音楽観賞用アンプらしく中域をリッチにして分離の良さよりも全体の響を重視した感じなのに対してD-150A IIは分離の良さが際立つ,個々の音に芯があり,低音域も粒立ちもいいながら量感もある,よりモニタらしい傾向になった。長年スタジオで使われているだけのことはある。

何故今まで民生用アンプを使っていたかというと,重いから替えるのが面倒というのもあったけど,10M Studioではミックス時に小音量でバランス調整,音色微調整程度をするだけだったので,パワーアンプどうのこうのの優先順位がかなり低かったせい。今回期せずして安価で入手出来たためのリプレイスは,ちょっとしたハプニング。その代わり,言い訳がましいけど,音作りの大半を行うヘッドフォーン環境は,パーツ費だけで10万円は超えているだろうディスクリート自作HPAと,CardasのケーブルにリケーブルしているUltrasone Editon8を使っているので,投資的には通常ケースと全く逆になっているけどそれ相応なのでは,と思っている。普通数十万モニタ環境に投資するならGenelec辺りをまず揃えるけど[:あせあせ:]

と云ったわけで,やっぱり10M StudioとAmcronの組み合わせはいい,としみじみ感じております。と云ってもこの感覚は10M Studioと寝食を共に,と云っても過言では無いほど長年付き合ってきた,いかにもRecording Engineerのそれなのかもしれない。ので,ネットや雑誌の評判を鵜呑みにして最早中古でしか入手出来ないテンエムに手を出すと痛い目に合うかも,とは思う。別途,テンエムを良質のモニタとして鳴らすための経験とノウハウが必要になるから。しかしこれは残念ながら売っていない。代価を払ってそれを提供してくれる人はいるが。

と,後半,全然D-150A IIとは関係の無い話となりましたが,このアンプの改造・調整中,横着しすぎ,テンエム接続したままでやってしまったのでウーファーを片方ダメにしてしまいました。運良く近所に交換用パーツを扱っていて,かつ在庫有りのところがあったので事なきを得ましたが。もう販売開始以来20年は経とうかというのに(製造中止から約10年!?)パーツが入手可能なのは有り難いこと。ちなみにトゥイーター,ウーファーどちらも1個7千円前後程度で,取り寄せでOKならば入手困難なものでもない。

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2012/09/28
Amcron (海外でCrownというブランド,日本国内では商標の関係でAmcron)のパワーアンプ,D-150A IIがとあるネットオークションで1円スタートという形で出品され,数日観察していたところ,終了日近くになってもさほど落札価格が上昇せず,試しに2万円上限で入札したら程なく落札,GETしてしまいました。日本国内だと,状態にもよりますが,最低でも5万円以上,eBay等では$300〜ぐらいで,結構お得感があるところで落札出来た。

Amcron D-150A Series II
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

この上位機種,DC-300A IIは大型コンソールを導入しているレコーディング・スタジオでよく見かけることの出来る知られた存在のパワーアンプで,自分もそのひとりなのだが,それとYamaha NS10M Studioの組み合わせに慣れ親しんだ人も多数いるかと,そしてD-150A IIはその出力を半分(4Ω接続時150W+150W)にしたモデル。今回購入したものは,内部を見てみるとメタルCANパッケージのOpAmp,National Semiconductor LF357Hが使われていたので初期〜中期型と思われる。

Amcron D-150A Series II
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

落札から品物の到着までの間,いろいろネットで調べてみたら,それなりに年代物であることから音声回路中の電解コンデンサはReCap(コンデンサを置換する行為)したほうがいいとか,OpAmpも交換した方がいいとか,そんな個人的に興味がある情報(あるいは性に関わる情報?)が脳内増幅してしまって,当然のことのように到着後,正常動作確認後そうそうに改造を施してしまった。

電解コンデンサは,音声回路中に使われているELNA製標準品の10µF/50Vのもの4個と,同容量の日本ケミコンのもの1個をすべてELNA Silmic II (オーディオ用小型高級品)にリプレイス。ネットでよく散見するのはニチコンのMUSE KZシリーズ辺りに交換しているのだが,過去の経験則からSilmicのほうが個人的好みに近くなる可能性が高いはず,との理由で選択。OpAmpはBurr-Brown (Texas Instruments)のOPA604に交換。本当は高級オペアンプ(?)OPA627BP(1個3,980円でペアで約8K円)も用意しそれにかえるつもりだったのだが,スピーカーアウトから盛大なノイズ,テスターで測ってみると十数ボルトのDCがでてる,が発生し手の施しようが無かったので,押さえのつもりで用意しておいたOPA604A(1個500円)を使用。627もFET入力なのに何故?

Amcron D-150A Series II
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

こちらのページを参考にしつつ各所テスターを使って調整。サービスマニュアルなどは米国CROWN社のこのページから入手可能。

音質の変化,ReCapによる差違は動作チェック程度の試聴で交換してしまったので比較できないのだが,OpAmp置換,OPA604にしたことで,個々の音がしっかり描写される傾向,粒立ちが向上し,やや賑やかすぎる感じが軽減された。歪みギターなどはより芯がある音になって存在感がある感じになった。あと,ついでに電源ケーブルをBelden 19364に交換しコネクタは5266BLに交換。

それ以前までに使っていたのがSANSUIのAU-α607XRという90年代中頃登場ののプリメインアンプ(仕様などはこちらのページで)で,比較してみるとサンスイの方は音楽観賞用アンプらしく中域をリッチにして分離の良さよりも全体の響を重視した感じなのに対してD-150A IIは分離の良さが際立つ,個々の音に芯があり,低音域も粒立ちもいいながら量感もある,よりモニタらしい傾向になった。長年スタジオで使われているだけのことはある。

何故今まで民生用アンプを使っていたかというと,重いから替えるのが面倒というのもあったけど,10M Studioではミックス時に小音量でバランス調整,音色微調整程度をするだけだったので,パワーアンプどうのこうのの優先順位がかなり低かったせい。今回期せずして安価で入手出来たためのリプレイスは,ちょっとしたハプニング。その代わり,言い訳がましいけど,音作りの大半を行うヘッドフォーン環境は,パーツ費だけで10万円は超えているだろうディスクリート自作HPAと,CardasのケーブルにリケーブルしているUltrasone Editon8を使っているので,投資的には通常ケースと全く逆になっているけどそれ相応なのでは,と思っている。普通数十万モニタ環境に投資するならGenelec辺りをまず揃えるけどあせあせ

と云ったわけで,やっぱり10M StudioとAmcronの組み合わせはいい,としみじみ感じております。と云ってもこの感覚は10M Studioと寝食を共に,と云っても過言では無いほど長年付き合ってきた,いかにもRecording Engineerのそれなのかもしれない。ので,ネットや雑誌の評判を鵜呑みにして最早中古でしか入手出来ないテンエムに手を出すと痛い目に合うかも,とは思う。別途,テンエムを良質のモニタとして鳴らすための経験とノウハウが必要になるから。しかしこれは残念ながら売っていない。代価を払ってそれを提供してくれる人はいるが。

と,後半,全然D-150A IIとは関係の無い話となりましたが,このアンプの改造・調整中,横着しすぎ,テンエム接続したままでやってしまったのでウーファーを片方ダメにしてしまいました。運良く近所に交換用パーツを扱っていて,かつ在庫有りのところがあったので事なきを得ましたが。もう販売開始以来20年は経とうかというのに(製造中止から約10年!?)パーツが入手可能なのは有り難いこと。ちなみにトゥイーター,ウーファーどちらも1個7千円前後程度で,取り寄せでOKならば入手困難なものでもない。

posted at 2012/09/28 22:40:00
lastupdate at 2012/09/29 6:01:22
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2012/09/27
数日ぶりにMixing用の機材群の電源を入れたら音が出ない状態に陥っていた。いつも配線などは同じにしているので,いずれかの機材に不都合が起こった模様。

配線を替えながら故障箇所を探してみたら,どうもSumming Mixの最終段に使っているAPIの8200Aから音が出ていないことが分かった。Pro Toolsのアナログアウトを30chバラ出しして8ch分はもう1台の8200Aで受け,もう16chはSPLのMixDream XPで受け,先の8200AのStereo OutをMixDream XPのExpansion Inに入れ,そのMixDream XPのStereo Outは他のOutboard経由後,Pro Toolsのアウト残り6chとともに最終Summingの8200Aに入れ,そのアウトはADCでデジタル変換し再びPro Toolsへ,と云うようにしているので,この8200Aが故障すると全く音が出ないこととなってしまう。

まず最初,電源の不良とか考えパワーサプライユニットの出力電圧を測ってみたが正常。電源コネクタの接触不良とか考え,抜き差しなどをやっていたら程なくして煙が立ち上るとともに,ケミカル物の焦げている臭いが鼻腔に突き刺さる。

素早く電源を落とし,煙の出た8200Aを開腹。予想としては電解コンデンサあたりが破裂したのかと考えていたのだが,目視ではそれらしい箇所が見受けられなかった。そこで故障箇所を確認するために再度電源を投入してみた。すると,8200Aはプリント基板が2段構成になっているのだが,その2層構造の間から煙がもくもく。となると故障箇所に到達するためには上段の基板を取り外す必要がある。その基板はPAN,SEND1-2のポテンショメータが直づけされており,基板を外すためには全部のボリュームノブを外して(総数4*8の32個),ボリューム固定のプレートを外す,と結構手間がかかるのでできればやりたくはなかったのだが,この期に及んでそんなことも言っていられない。ちなみにボリュームノブを外すには六角レンチが必要となるのだが,そのサイズはインチ規格の0.05インチ(1/20)で日本国内では特殊な部類のサイズなので注意が必要。

そして,ようやく故障箇所を確認。こんなことになっていた。

API 8200A was broken
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

こんな見事に焼けて昇天しているOpAmpを見るのは初めてかもしれない,と言うほどに逝っている雫 しかも割れてるし。OpAmpはTexas InstrumentsのNE5532。音響機器では定番的DualのOpAmp。NE5532は経験則からそれほどタフなOpAmpではない(割とデリケート)という認識だったけど,なにもこんな唐突に,という感じ。基板のパターンを追ってみるとSoloバスのSummingと出力Bufferの機能を担っているようで,DAW用Summing Mixerとしてはその機能を使わないから取り外したままでも実用上問題ないけれども,一応,今後のためにICソケットをかまして手持ちにあった(いわば当然のごとく)NE5532で置換。逝ってしまったのはLeftチャンネル分だけだったのだが,念のためにもう一方のほうも同様な処置を施しておいた。

API 8200A was broken
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

と言ったところで修理完了。オール・アナログだと手の施しようがそれなりにあるので割と楽かも。ついでに2510周辺で使われている無極性電解コンデンサの写真。

API 8200A was broken
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

この事件に際し,いろいろネットで調べ回っていたら,なんと,APIのSite国内代理店のサイトを見てると8200Aがリストから外れている(製品ページも削除されている)ことに今更気がついた。既にディスコンと云うことか?2代目を購入した頃,2010年春頃はまだ掲載されていたと思うんだけど。

posted at 2012/09/27 7:37:08
lastupdate at 2012/09/28 22:45:38
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2012/09/17
前回の続き,iZotopeのパフォーマンス・プラグインとでも言うのかDJプレイでその真価を発揮するというStutter EditをNI Traktor ProなどのDJソフトとともに使うにはどうしたらいいだろうか,OSはWindows 7で,PC1台内部完結で,と云うお話。

Stutter EditはVST,RTASプラグインとして提供されているので,DJソフトがVSTに対応しているのが一番いいのだが代表的なTraktor Proは今のところ対応していない。となると,考えられる方法は,DJソフトのオーディオ出力をVST (RTAS)対応のソフトで受けて,まぁ大概のDAWソフトとなりますが,Stutter Editをエフェクトとしてインサートし,その出力をマスター出力として外部へ,となる。それを1台のPCで内部完結させるためには仮想的にオーディオを結線する必要がある。

と云ったところで定番的なものが全く分からないので,困ったときのKVR,で探してみて最も目的に合致していそうなDDMFの「Virtual Audio Stream」KVR記事)というソフトを試してみた。仮想オーディオドライバとルーティングを設定するアプリとの構成となっている。ASIO対応ソフトからはASIO4ALLを介して利用する。最大の特徴はルーティング設定アプリないでVSTエフェクトをチェイン出来ること。MIDIのルーティングも個別に出来るので能力は結構高い。しれで$29はお得!? ただしドライバを経由する音は「in CD quality」,つまり44.1KHz 16bitとなってしまう。他のサンプリング周波数は内部でResampligされるとマニュアルには記されている。ホビーユースであれば十分であろうけれども,その道の専門家としては割り切りすぎる仕様に思え,また違うソフトを探してみた。ちなみに,Virtual Audio Streamはソフトのオーディオ出力だけでは無く,実態のあるオーディオ入力をターゲットにも出来るので,VSTプラグインだけを使う,しかも複数,エフェクターラックのような使い方も出来る。

次に試したソフトはNTONYXの「Virtual Audio Cable」(VAC)と云うソフト。VSTプラグインを使えない以外は前出のものとほぼ同じ機能を有しているのだが,VACのほうはサンプリング周波数は最高1MHzまで設定可。分解能も8bitから32bit(ただし浮遊小数点の32bitは非対応)とかなりの対応能力を持っている。また1〜8chまで対応しているので,5.1chなどのマルチチャンネルにも対応させることが出来る仕様となっている。こちらもASIO対応ソフトではASIO4ALLを使用する。

出力側の設定,この場合Traktor,のAdvanced Optionsはこのような感じ。

Virtual Audio Cable

入力側の設定はこのように。

Virtual Audio Cable

入力にはVACを使い,出力には実際に音を出力する機器を選ぶので2系統をActiveにしておく。

入力の設定は,Studio Oneだとこのように。

Virtual Audio Cable

これでオーディオのルーティングは出来た。ただTraktorからのMIDIクロックの出力が出来ない,仮想MIDIパッチャーでもルーティングできなかった,のでStutter Editを曲テンポに合わせて動かすには受け側ソフトでTraktorで再生されている音のBPMを入力する必要がある。ちょっと面倒。

RMEのAudio IFを使用している場合,RMEのドライバがマルチクライアントに対応しているので(複数のASIO対応ホストアプリから一つのIFにアサインできる機能。通常は排他的に動作し一つが占有してしまう),「ループバック」と云う機能(日本語サイトのチュートリアル)で同様のことが実現可能。こちらの方がCPU負荷の面で有利かもしれない。

話は前後するけれども,前出VAC経由の音,殆ど問題無いレベルだった。殆ど,というのは送出側オリジナルソースと受け手側ソフト録音したものは(WaveLab Elements 7送出,Studio Oneで録音)比較してみると,ほんの僅か厚みが損なわれる傾向が見受けられた。ただ,レコーディングでもし使用して気にすれば気になるかもしれないレベルなので,その実用性が損なわれる程ではないと思われる。

といろいろ試したわけですが,結局のところ,Stutter Editをどうしても使いたいのであればVSTiとして振る舞えるDeckadanceが設定も容易で手軽かもしれない。ただ,どうしてもTraktorじゃないと,という場合はVAC等を利用するしか無いのかも,今のところ。

posted at 2012/09/17 10:31:51
lastupdate at 2012/12/04 2:54:34
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2012/09/12
今回は再びThinkPad X230T 吹出し に戻って,音楽系ソフトの話。

X230T購入前から,本格的なことはしないとしても,出先である程度のことは出来るようにと考えていたので,基本的なセットアップが完了した後,諸々音楽系ソフト,NI Traktor Pro 2.5をT60p 吹出し から移して,Steinberg WaveLab Elements 7を新規購入し, PreSonus Studio One 2を余ってるライセンスを使ってインストールし,そしてAvid Pro Tools 9も入れちょっとばかり充実した構成にしてみた。

WaveLab Elements 7は,上位バージョンと比較して個人的に必要な機能が省略されていないことを確認し,USBドングルを必要としないのも都合がいいと購入してみたのだがこれがやや失敗。機能自体は同じでもオプションを簡略化し,緻密にコストダウンしていて,ある程度は予想していたとは言え,その見方の甘さがあった故の失敗と言える。例えばサンプリングレート・コンバーターのCrystal Resampler。通常版ではQuality設定が4段階あり,「標準 (Standard)」の上に「高 (High),「最高 (Ultra)」があるのだが廉価版Elementsでは上二つが省略されている。また,これまで試したことのあるPitch Shifterで最高品質と思われる(Pro Tools用それ系プラグインなんて足下にも及ばない,と云いきれるぐらい)WaveLabの該当機能も,Elementsではかなりオプションが削減されて結果並程度の品質しか得られないような機能制限が施されている。

X230T and music software

他にも多々不満な点がり,そんなに文句があるなら標準版を入れてドングルを持ち歩けばいいわけだけどあせあせ ちなみに,その最高品質ピッチシフト,数十トラックを一気にバッチ処理で行うと「1日で終わる?」ぐらい時間がかかるので要注意。

DJソフトのTraktor Proは,是非ともタブレット・コンパチブルPCで使ってみたかったソフトなのだが,結論から言えばこれもややガッカリ。タッチパネル操作で縦横無尽にグリグリ,なんてことを期待していたのだが,実用的な範囲は波形画面でグリグリ程度。フェーダーやEQのポットはほぼ指でのタッチ操作は無理,あまりにも追従性が悪い。また,追従性がよくても基本マウスの代用でしか無く,フェーダー操作をしながらフィルターを弄って,なんてことは出来ない。どちらか一方の操作しか受け付けない。ソフトがあくまでもPC用でそういう操作を想定していない,と云うことだろうから仕方が無い。Windows 8がリリースされ高性能タブレットPCが一般的になるようになれば,それ相応の機能を盛り込んだものが出てくるかもしれないが,今のところはそういうことがしたければ外付けコントローラーに頼るしか無いようだ。

他のDJソフトも同様かと,Image-line社のDeckadanceを試してみら,こちらはかなり相性がよかった。指操作だけで全部行けそうと思わせるぐらい反応がいい。2次元グラフ内をドラッグなどをしコントロールするFXフィルターは相性抜群。ただしこちらも複数パラメーターの同時操作は出来なかった。Deckadanceと言えばVSTプラグインが使える変わり種で面白うそう,と思っていたところに,まさに時をはかったかのように,CakewalkのZ3TA+ 2ユーザー向けにiZotope Stutter Editの特別オファーが届いたので,ついフラッと購入。Deckadanceで使ってみていい具合ならDeckadanceも購入!?

X230T and music software

と思ったのだが,これが気持ちいい具合に機能してくれない。どうもStutter EditはMIDIクロックを受信しないと本来の動作が出来ないようだ。任意のテンポで自走するようなオプションも装備していない。DeckadanceではマスターテンポをVSTスロットに出力する機能は実装されていないようで,両者の組み合わせではうまく動作しないようだ。「うまく動作しない」というのは,Stutter Editのマスターフィルターは機能し,他の機能もテンポがかなりゆっくりの状態では動いていて,全く機能していないと云うことでは無い。DeckadanceでStutter Editをうまく使うには,調べた限りではDeckadanceのオーディオ出力をプラグインで受けてミキシングやエフェクター処理の出来る,同社から出てるFL Studioを使えば可能のようだ。さらにFL Studio??DJソフトはやっぱりTraktorがいいし,なんてことでこの後いろいろ試行錯誤が始まる。その仔細は次回で。

ベッ,ベッ,別にmFL Studioが嫌いとかそういうわけじゃないんだからねぇ。

【2012年9月15日加筆】
上記,DeckadanceとFL Studioの組み合わせ云々の記述の訂正です。DeckadanceはVSTiに対応するホストアプリであればVSTiとして扱えることを確認しました。PreSonus Studio One 2,MAGIX Samplitude Pro Xで動作しました。出力もマスターアウト以外にMonitor Out,Mic Out,Deck A,Deck B,Sampler,VST Host A,VST Host Bの8種類のアウトを個別に受けることが可能。Deck ABそれぞれに別のエフェクターをインサートする,ようなことも可能です。

解像度1366x768のX230Tではかなり窮屈だけどあせあせ

posted at 2012/09/12 11:27:06
lastupdate at 2012/09/15 19:16:34
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2012/09/10
久し振りに,オーディオ,というかレコーディング機器関連のディープなお話。3月にアップしたあるコンデンサに関するエントリのその後,です。

Daytonのフィルムコンデンサを組み込んだ機器はUniversal Audio 1176AE。電解コンデンサはすべて交換しているし(Elna Silmic IIとJensenに交換),インプットトランスはヴィンテージのオリジナルUTC O-12に交換してるし,もう1176AEオリジナルの音がどんなだったか思い出せない程改造してしまっているのに,さらなる改造を施してしまった。

改造内容は50Hz以下の低音をカットするハイパスフィルターの搭載。今年の初め頃にハイパスフィルター(ローカットフィルター,HPF)を搭載していないマイク・プリアンプを使い始めたので,その関係上。若干時間は前後してしまうのだが,ShureのA15HPというインラインのHPFも試してみたのだが,スタジオ・レコーディングには質の面で今ひとつという印象を受けたので,やっぱり1176AEにHPFを内蔵してしまおうと相成った。

レコーディングにおいて,特にVocal Recording,HPFは必ずしも必要では無いのですが,録音後EQプラグインでカットすればいい話でもあるし。ただ,編集のしやすさ,効率化をはかるなら,録る段階で数十Hzオーダーの周波数はある程度オミットしておいた方が都合がいいからです。例えば空調関係,或いは何らかの振動で20Hzぐらいの音が絶えずある程度の大きさで収録音に混入しいたとします。この時波形のゼロクロスポイント(交流振幅の中心となるぽいんと)は25msecに一回現れ,波形の1周期は50msecとなる。音同士を波形レベルでつなげる場合,ゼロクロスポイント同士で接続すると最もスムーズに出来,20Hzの信号が混入している場合25msec毎,波形の振幅を考えれば50msec毎に接続するポイントがあることになり,接続する音の一方を最大で25ms移動させる必要が出てきてしまう。25/1000秒,1/40秒,たいしたこと無い時間にも思われるが,BPM120の場合,一拍960 ticksのとき48 ticksになってしまう。もうちょっとで64分音符程度の時間。波形を繋ぐためにこれだけの時間を移動させてしまっては,楽曲中におけるタイミングは結構印象の違うものとなってしまう。では,どうすれば,と云っても話は簡単で,殆ど音に影響を与えない数十Hzレンジの低音域を,録音の段階で,ADCに入力する手前でカットしてしまえばいい。それでHPF,というわけ。

1176AEへの組み込みはXLRコネクタの直後にフィルムコンデンサを挿入する形で実現してみた。その後に続くINPUTアッテネータとの組み合わせでHPFが形成される。ただし,INPUTアッテネータのポジジョンによっては若干カットオフ周波数がずれてしまうのだが,それはアッテネータの両端辺りなので実用上問題無いだろうと判断。そして,HPFを必要としない場合はターミナルの方から入力しコンデンサを介さないようにする。音の方は,選び抜いた甲斐あってか(?),殆ど変化無く低音域だけをカットすることができた。

HPF to 1176AE
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

フィルムコンデンサはむき出しのままではなく銅板でシールドしてます。このアイデアはたまたま見かけた『YAMAHA NS-10M フルチューン』というページにインスパイアされたのと,前出「今年の初め頃に導入した」Mic Preampの入力段において使われていた大きめのフィルムコンデンサに似たような処置が施されていて,そのまね。0.5mm厚の銅板をコンデンサに巻き付け,ハンデで封をし,純銀線をハンダ付け,それをケースに接続しグラウンドに落としてます。

殆ど「空中配線だし,念のためのノイズ対策」つもりだったのだが,その銅板によるシールド前と後をそれぞれ録音して比較してみたら意外と違いが出た。シールド後の方がやや落ち着いた,しっとりとした感じになる。この文章を書きつつ,シールドしたことによってグランドとの静電容量を持ってしまったから!?と思ったのだが,ハイ落ちしているわけでも無く,結果オーライと云うことであせあせ

と云うわけで,Dayton MPF 10µF (±5%)をバランス信号のHOT,COLD両方に挿入した周波数特性はこのような感じ。

HPF to 1176AE

赤いラインは元々の特性。減衰カーブは割と緩やかでAvalon DesignのM5のHPFと似たような特性になっている。この程度でも,完全カットとは行かないけれども,上記目的には効果有り。

お勧めな改造,と云うわけでは無いですが,ノイズ対策を工夫すれば外付けでも行けそうなので1176系を使っていて録音段階でローカットしたい場合,一考の価値がある処方,かも!?

posted at 2012/09/10 15:40:40
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2012/09/09
クリプトンの,と言っても音楽関係で有名なアレを出してる在札幌の会社とは別物、SETTEN Pro (CI-G100)を買ってみた。簡単に言ってしまうと「接点改質剤」という類いのもので,接点に塗ると音質向上したり,言ってみれば魔法の液体,的なあせあせ

その昔,旧下位グレードのSETTEN No.1を買って,2年前にその上位バージョン旧STTEN Proを。そして,そのProをとうとう使い切ってしまったので新しいSETTEN Pro,という流れ。

SETTEN Pro
SMC PENTAX-A MACRO 50mm F2.8, Pentax K-5

AV Watch記事によると去年,従来の5mlタイプのものに加えて2mlの,今回購入したものが出たとのこと。ただ,ヨドバシカメラの西新宿本店には2mlのものしかなかった。また,クリプトンのオンラインショップには2mlの2種も無くなっている。これはどういうことだろう,そのうち市場からもフェードアウト!?

上記記事では少量化になって低価格化したと書いてあるのだが,SETTEN No.1 5mlをヨドバシで買ったときは3528円。その後SETTEN Pro 5mlの時は6720円。今回SETTEN Pro 2mlが5050円。内容量が半分以下になっているのに値段は3/4程度になっただけ。実質の値上げ!?

効果の程はと言うと,いい具合に来たと感じるケースもあるけれども,「?」と感じるケースも多々。「信ずるものは救われる」レベル!?と言われれば強く反論できないレベル,かも。ただギターを扱う楽器店でも扱われていることもあるので,汎用接点復活材でガリ対処するよりもこのSETTENシリーズを使った方がより安心,といえるかもしれない。もちろん塗布前には接点洗浄剤か無水アルコールでの洗浄が必須。

posted at 2012/09/09 0:24:28
lastupdate at 2012/09/09 0:32:08
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2012/09/02
ThinkPad X230T (3434CTO) 吹出し 用にドンケのF-803,ワックスウェアを買っていました。本来はカメラ用ショルダーバッグなのですが,サイズ的にX230Tが入りそうなので。色は数種類あるうち,その見た目と物珍しさからワックスウェアを選択。ただ,国内だと最安値でも約2万円程度だったので,ちょっとでも安くと,海外ショップのB&Hから購入。送料約$37を加えて約1.5万円でした。

Domke F-803 Waxwear Camera Satchel Shoulder Bag
SMC PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDM, Pentax K-5

買ったときから長年使い込んだ外見,とはまさにその通り。

付属のマジックテープ装着タイプのコンパートメントを外してX230Tを入れると下のような感じに。6セルバッテリー分程度のはみ出しがあることはあるのですが,余裕でフックがしめられるので,まさにジャストサイズ,と言ってもいいかもしれません。ただし,自分は気にしていないのですが,底にクッション的な緩衝材が仕込まれていないので,PCの影響が気になる場合はスポンジなどを入れとく工夫が必要かも。

Domke F-803 Waxwear Camera Satchel Shoulder Bag
SMC PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDM, Pentax K-5

容量的にはX230Tを入れつつさらに週刊少年漫画雑誌,少年サンデーとか,も入るぐらい余裕があります。

B&Hのサイトの呼び方だと二つのExpandable Cargo Pocket,内側のポケットも見た目より思いの外,収容能力が高くいろいろ放り込めそう。片方のポケットでLaCieの外付け2個は入る感じ。

Domke F-803 Waxwear Camera Satchel Shoulder Bag
SMC PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDM, Pentax K-5

と,いいことずくめだけど一つ問題が。物珍しさからワックスウェアを選んでしまったのだが,これがちょっとやっかい。耐久性,耐水性のためにワックスが塗られているのだが(手入れ用のワックスも付属している),これがちょっとしみてしまう。

20120902d.jpg
SMC PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDM, Pentax K-5

F-803にから取り出したX230Tは上記のようになってしまう。べたつきはなく簡単に拭き取れる程度のものだが,気になると言えば気になる。B&Hのレビューにもこの点を指摘して「I hated the Waxware finish」と言っているユーザーがいたのだけれどもまさにその通りだった。ただ個人的にはhateと言うほどではないけれども。

posted at 2012/09/02 23:31:34
lastupdate at 2012/09/10 5:47:39
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